ザリから見たザリ
私たち人間が一般的なアメザリの個体を識別しようと思うと、体長や色、ハサミの大きさや欠損くらいしか見分けポイントはありません。(オスメスは腹脚の長さや生殖器の有無で見分けられますが)
ではザリ達はお互いを識別出来ているのでしょうか?
今回、我が家でお見合い大作戦をした際のザリ達を例に見ていきたいと思います。

~俵(二代目)の場合~
登場ザリガニ
名前似すぎて混乱すると思うのでニュアンスで読んでいただければと思います。
ザリノ(♂)背中青い。左右のハサミの大きさ違う。既にザリミとの間に子どもがいる。出産後ザリミに暴力的だった為別居中。 ザワスケ(♂)ナマズとも仲良く過ごせる温厚な感じ。 俵(♀)3週間前まで野生。メスの中でも立派なハサミの持ち主。
今までオスだと思っていた俵(二代目)がメスだと判明したので、すぐさまお見合いを催しました。俵が立派な8.5cmほどの成体なので、それと同等な体格の持ち主、ザワスケとザリノが候補者となりました。
お見合い①ザワスケ
方法:大きなバケツに2匹だけ投入
参加者:俵、ザワスケ
予想:ザワスケは、赤褐色でハサミもしっかりあり目立った欠損もなし。まさに健康体なオスなので交尾は成功する。
結果:そこまで毛嫌いはしなかったものの30分ほど交尾せず。徐々に威嚇し合って最後は険悪。
お見合い②ザリノ
方法:大きなバケツに2匹だけ投入
参加者:俵、ザリノ
予想:ザリノは頭胸部が澱んだ青色だしハサミも左右大きさが違うので、期待せず。他に奥さん(ザリミ)がいるので気持ちも後ろめたい。
結果:最初は様子見のように2匹ウロウロしていたが徐々に距離が近づき30分くらいで交尾を始める。成功。

ハサミが片方でもないと交尾しないそうなので、片方小さいザリノは不利かと思いきや、まさかの結果でした。~
考察
ザワスケもザリノも体長8.7-8.9cmくらい。2匹とも4-6cmくらいの時に捕獲し、そこから1年弱飼育している。触覚は2匹とも片方が半分くらいだが他に欠損はなし。バーンスポットも特になし。脱皮する気配はなし。2匹とも相違点がほぼない中、欠点と思われていた左右非対称ハサミのザリノが選ばれたのです。
これは見た目の優位性よりも、ザリガニ同士の相性があるのではないでしょうか。
~ザリゾウの場合〜
登場ザリガニ
ザリードン(♀)バケツでのびのび、黒黒と大きく育った。触覚は2本ともない。6.5cm ザリ丸(♀)一緒の水槽の同じくらいのオスを食べた強め女子。3週間前まで野生。7.0cm ザリゾウ(♂)ザリノとザリミの子ども。成長が早かった。6.5cm
概要:初めにザリ丸を単独飼育していた水槽にザリゾウを投入。しかしザリゾウがザリ丸に追い立てられ続けた為中断。ザリ丸を下げてザリードンを投入したところ、ものの5分くらいで交尾開始。ただ5分くらいで離れてしまい、その後はザリードンが完全拒否、飛び退いてザリゾウを避けるようになり終了。
こんなにもザリゾウの態度が違うとは、ザリ丸が可哀想ですね。
考察:同じ交尾適齢期のメスにも関わらず、このようにオスの反応に差が見られたのは下記のいずれかが考えられる。
- ザリードン6.5cm=ザリゾウ6.5cm<ザリ丸7cm→より体格の近い個体を好む。
- ザリードンは触覚が2本ともなく、周囲の状況を察知しにくい。反応が遅かった等して、ザリゾウは受け入れられたと思った。→メスの反応が大事。
- ザリゾウは急に別の水槽に入れられたので、ザリ丸の時には交尾どころではなかった。時間が経って環境に慣れてザリードンと交尾した。→慣れた環境でないと交尾は難しい。
- 相性が良かった。
今回は色々条件が違ったのでなんとも言えません。しかしザリの交尾行動に一貫性がなければただの相性、個体の好みと言えると思うので、1-3を否定して4が証明できるように、さらに事例を増やし検証を続けようと思います。
長々と変なことを書いてすみませんでした。読んで頂きありがとうございます。

最後に、話は変わりますがマギーとザリスケの子供が孵化しました!稚ザリ可愛いです、我が家のザリがさらに賑やかになりました。
ただ、先日パパのザリスケがナマズに攻撃され死んでしまいました(たぶん)。自分の子供を見れずに無念だったと思います。残されたママも可哀想です。未亡人になったマギーを応援してやって下さい。
